聴覚には問題がないけれど、上手く話すことができないことを、言語障害といいます。
言語障害を持っている人たちは、普段は手話でコミュニケーションを取っています。
しかし、手話ができる人は少なく、タイでも人口のわずか0.02%、5,000人に1人しか手話を使いこなせません。
手話ができない人とのコミュニケーションには、大きな壁があり、日常生活を送る上でも困難なことがたくさんあります。
例えば、タクシーに乗るのにも、手話だけでは行き先を伝えるのは困難です。今はスマートフォンで行き先を表示して伝えることもできますが、道順など細かい情報を伝えるのは難しく、現実には上手くコミュニケーションが取れないことが多々あります。
女のことがタクシーに乗ろうとしますが、手話を理解してもらえずに、タクシーはそのまま行ってしまいます。
そこで、タイのろうが学校は、言語障害者が手話ができない人とコミュニケーションを取るためのアプリ「HEAR THE VOICE OF SILENT APP」を開発しました。
アプリを顔の前にかざして口を動かします。
すると、カメラが口の動きを認識して、口の動きに合わせた音声をスピーカーから流します。
口を動かすだけで、アプリが代わりに音声を発してくれるのです。
このアプリを使えば、バイクタクシーに乗る前に、「いくらですか?」と料金を聞くことができます。
混雑したエレベーターで、「8階をお願いします。」と伝えることができます。
病院で、「腹痛があります」と症状を伝えることができます。
切符を買うときに、「コーンケンまで」と、行き先を伝えることができます。
テクノロジーの力を使って、コミュニケーションの壁を取り払い、言語障害を持っている人の明日を変える、すてきな挑戦です。